
ポケットwifiは自宅だけでなく、外でもインターネットを使えるということで、「外出先でもパソコンを使いたい」「待ち時間にYouTubeを見たい」といった方にとても人気です。また、光回線のように開通工事をする必要がなく、契約後すぐに使えることもポケットwifiが人気である理由でもあります。しかし、光回線よりも通信速度や安定性では劣っているため、速度に関する悩みが多いのも事実です。
そこで今回は、
「ポケットwifiの速度がどのくらい出ているのかがわからない」
「速度の速いポケットwifiに買い替えたい」
「ポケットwifiの速度制限について詳しく知りたい」
といった、ポケットwifiの速度に関する悩みを全て解決します。
ポケットwifiとは、ワイモバイルの登録商標なので、ワイモバイルのモバイルwifiルーターのことを指しています。そのため、他社のモバイルwifiルーターのことをポケットwifiとは呼ばないのです。しかし、多くの方が他社のモバイルwifiルーターのことをポケットwifiと認識しているため、こちらの記事でも、モバイルwifiルーターのことをポケットwifiと表記させていただきます。
目次
1. ポケットwifiの速度を測定しよう
まずは、今使っているポケットwifiの速度が速いのか、遅いのかを確かめましょう。ポケットwifiをの速度を確かめるおすすめの方法は「スピードテスト」か「スマホのアプリ」の2つです。それでは、一つ一つ確認していきましょう。
1-1. スピードテストで速度を測定する
最も手っ取り早い測定方法が「スピードテスト」です。スピードテストは、グーグルが提供しているサービスなので信頼性と安心感があります。それでは、スピードテストの使い方をチェックしましょう。
まずは、グーグルでスピードテストと検索します。すると、下のキャプチャ画像の赤い〇で囲まれた「インターネット速度テスト」というものが現れます。
次に「インターネット速度テスト」の右下にある、「速度テストを実行」をクリックします。
すると、下のような画面が現れ、測定し始めます。
この測定は約30秒で終わり、通信速度の結果が表示されます。
「Mbps(ダウンロード)」と「Mbps (アップロード)」という2つの数値が表示されますが、「Mbps(ダウンロード)」の方が一般的には重要なので、そちらの数値を確認しましょう。数値が高ければ高いほど、高速ということになります。
もちろん、グーグルのスピードテスト以外のサイトやフリーソフトでも通信速度を測定することができます。基本的にスピードテストと同様にワンクリックで測定できるので、誰でも簡単にポケットwifiの通信速度を確かめることができます。サイトやフリーソフトで通信速度を測るメリットは、ソフトやアプリをわざわざインストールする必要がないことです。
1-2. スマホの速度測定アプリを使う
ポケットwifiの通信速度は、スマホのアプリから調べることもできます。自宅だけでなく、職場や頻繁にインターネット使用する場所など、さまざまなところでポケットwifiの通信速度を調べたいという方はアプリをインストールしても良いかもしれません。アプリであれば、手軽に通信速度を調べることができますね。通信速度を調べ、「低速」と判断された場合やもっと速度の早いポケットwifiにしたいという方は新たなポケットwifiを購入しましょう。
2. 最も速度が速いポケットwifiは?
どこのポケットwifiが最も通信速度が速いのかを表でまとめたので確認しましょう。
回線名 | 最大通信速度 |
ドコモ | 788Mbps |
UQWiMAX | 758Mbps |
au | 758Mbps |
ワイモバイル | 612Mbps |
ソフトバンク | 612Mbps |
最も通信速度が速いポケットwifiはドコモでした。ただ、これら全て特定のエリアにしか対応していないので、契約前にエリアを確認しましょう。ちなみに、UQWiMAXとau、ワイモバイルとソフトバンクはそれぞれ同じ回線を使用しているので、最大通信速度も同じになっています。
「表の通り、ドコモが一番速いのか?」という疑問があると思いますが、通信速度というものは周辺環境やエリア、使用機器によって大きく変わってしまいます。そのため、必ずしもドコモが最も速いとは断言できないのです。
ベストエフォート方式について
ポケットwifiに限らず、光回線の通信速度を調べても、通信速度の前に必ず「最大」という単語が付いてくるのはなぜかご存知ですか?その理由は、ベストエフォート方式を採用しているからです。ベストエフォートとは「最大限の努力をする」という意味なので、「必ずしも表示している最大通信速度になるという保証はできないが、できるだけその数値に近づけるように努力する」と解釈しましょう。
実際、上の表の通信速度を出すことは、ほぼ不可能ですし、その必要もありません。先ほどご紹介したスピードテストの結果をキャプチャした画像は、48.2Mbps で高速と判断されています。最大通信速度の14分の1程度しか出ていませんが、十分高速ですし、高画質の動画視聴やサイトの閲覧なども快適に楽しむことができます。
つまり、ポケットwifiの速度は実際に使ってみないとわからないので、「ドコモの通信速度が進歩して、ワイモバイルよりも176Mbps も速くなった!」と一喜一憂する必要はないのです。ポケットwifiを選ぶ基準で通信速度を重視するのではなく、月額料金や対応エリアといった、その他の面を重視しましょう。
3. ポケットwifiには速度制限がある
ポケットwifiの大きなデメリットとして、速度制限があります。光回線はポケットwifiのように外に持ち歩くことができませんが、速度制限がないという点で非常に人気です。しかし、ポケットwifiの速度制限について理解を深めると、そこまで厳しくないということがわかってくるはずです。まずは、ポケットwifiの速度制限にかかるパターンを確認しましょう。
3-1. ポケットwifiで速度制限にかかるパターン
ポケットwifiで速度制限にかかるパターンは、主に2つです。
1ヶ月に通信可能なデータ量(GB)をオーバーする
これは、スマホやケータイ電話と同じで、契約したデータ量の上限を超えてしまうことで速度制限になってしまうパターンです。こちらのパターンで速度制限がかかってしまうと、通信速度が128kpbsという非常に遅いものになってしまいます。128kpbsという通信速度では、動画はもちろんのこと、webサイトの閲覧すらままならない状態になるのです。
3日間で、規定のデータ量をオーバーする(速度制限なしのプラン)
動画を見たり、インターネットをよく利用したりする方向けに、ポケットwifiには無制限プランがあるのですが、実際のところ、この無制限プランにも速度制限があります。この無制限プランは、WiMAXとワイモバイルしかないのですが、両者とも3日間で10GB以上使用した場合は当日、または翌日の決められた時間に1Mbps の速度制限がかかります。(WiMAXの場合は翌日の18時頃~26時頃まで、ワイモバイルの場合は当日の18時~26時まで)
しかし、この1Mbpsという通信速度は、webサイトの閲覧が普通にできるだけでなく、YouTubeを標準画質でみることができるので、そこまで厳しい速度制限ではありません。
3-2. ポケットwifiの速度制限を確認する方法
ポケットwifiの速度制限にかからないようにするには、今現在どのくらいのデータ量を使用しているのか、あとどのくらい使用できるのかなどを確認しておくことで、速度制限を避けることができます。
マイページで確認
契約先の公式ホームページのマイページにログインすることで、データ量を確認することができます。
また、マイページからは契約内容の確認・変更などもできるので、「データ量が少なすぎるな」「無制限プランにしよう」といった場合も対応できます。
専用のアプリで確認
ルーターによっては、専用のアプリがあるので、インストールしましょう。
アプリでは、データ量以外にも、電波の強度を確認したり、接続デバイスを管理したりできるのです。
自動音声応答サービス
通話料無料の自動音声サービスを利用し、低速化までのデータ量を確認することができます。
3-4. ポケットwifiの速度制限を解除する方法
ポケットwifiの速度制限を解除する方法は、追加料金を払うか、解除されるまで待つしかありません。すぐに速度制限を解除したい場合は、追加料金を支払いましょう。UQWiMAXの場合であれば、通信データ量100MBは税抜200円、500MBは税抜500円で販売されています。
また、無制限プランで速度制限がかかった場合は、ある一定の時間だけ我慢しましょう。どうしても我慢できない、3日間で10GB以上いつも使っているという方は、光回線をおすすめします。
4. 速度制限なしのポケットwifiを比較
速度制限なし、つまり無制限プランはWiMAXとワイモバイルのポケットWiFiしかありません。そこで今回は、速度の面ではなく、月額料金やエリアの面でWiMAXとワイモバイルを比較してみました。
4-1. WiMAXとワイモバイルの料金比較
まずは、下の表を確認しましょう。
UQWiMAX | ワイモバイル | ||
プラン名 | UQ Flatツープラス ギガ放題 (2年) | UQ Flatツープラスギガ放題 (3年) |
Pocket WiFiプラン2 (アドバンスモード) |
月額料金 | 4,380円 | 4,380円 | 4,380円 |
契約期間 | 2年 | 3年 | 3年 |
UQWiMAXとワイモバイルの月額料金には差はありませんでした。しかし、UQWiMAXには契約期間が2年と3年があるのに対して、ワイモバイルは3年しかありません。3年契約のデメリットは主に以下の2つです。
・解約金がかからない月が3年間で1度しかない
・ポケットWiFiの端末が衰える
契約期間中に解約をすると解約金が請求されてしまうため、多くの方が、解約金の発生しない月に解約します。しかし、3年間の契約で解約金の発生しない月を覚えておくのは非常に困難です。仮に、その月を逃してしまったら、また解約金が発生しない月が現れるのは3年後となります。
また、3年もの期間があると、新機能を備えた端末がどんどん発売されます。そのため、新機種との性能にかなりの差が開いてしまいまことでしょう。もちろん、バッテリーの劣化といった直接的な衰えもあるので、契約期間の短い2年契約がおすすめです。
UQWiMAXの2年契約と3年契約の違い
「3年契約よりも2年契約が良いのなら、なぜUQWiMAXには料金も変わらないのに2年契約と3年契約のプランがあるのか?」といった疑問を解決します。
UQWiMAXのUQ Flatツープラス ギガ放題 (2年)とUQ Flatツープラスギガ放題 (3年)の違いは、LTEオプション(月額1,005円)を無料で使えるか使えないかという点です。LTEオプションとは、地下鉄や地下街、山間部といった場所でもインターネットに繋がりやすくなるといったオプションです。3年契約であれば無料でLTEオプションが使えるのですが、個人的にはこのオプションが無料だとしても2年契約をおすすめします。
4-2. WiMAXとワイモバイルのエリア比較
次にWiMAXとワイモバイルのエリアを比較してみましょう。
WiMAX無制限プランに対応しているエリア
WiMAXの無制限プランに対応しているエリア=WiMAX2⁺のエリアということです。つまり、上のキャプチャ画像のピンクエリアは全て無制限プランに対応しています。
ワイモバイルの無制限プランに対応しているエリア
ワイモバイルの無制限プランに対応しているエリア=アドバンスモードのエリアです。上のキャプチャ画像の青い場所が無制限プランに対応しているエリアとなっています。パッと見ただけで、WiMAXの方が無制限プランに対応しているエリアが広いということがわかりますね。
自分の住んでいるエリアが無制限プランの対応しているのか気になる方は、UQ Communicationsとワイモバイルの公式サイトから確認しましょう。
5. 総合的にWiMAXがおすすめ
総合的に無制限プランがあり、2年契約ができるWiMAXがおすすめです。WiMAXは、プロバイダを経由することで、キャッシュバックを受け取ることができます。UQコミュニケーションズの公式サイトから契約してしまうと、キャッシュバックを受け取れないので注意しましょう。
最も高額なキャッシュバックキャンペーンを行っているのはGMOとくとくBBです。
GMOとくとくBBは、GMOインターネット株式会社が運営するプロバイダで、2年プランか3年プランかを選択ができます。キャッシュバックを受け取ることができれば、年間通信費がかなりお得になることでしょう。しかし、GMOとくとくBBのキャッシュバックを受け取る難易度が非常に高いので、逃してしまう方も多くいらっしゃいます。
なぜ多くの方がキャッシュバックを逃してしまうのかというと、ポケットwifiを利用し始めてから11ヶ月目に、「口座情報登録メール」が届くからです。このメールが届いてから1ヶ月以内に振込口座を登録しなければ、キャッシュバックを受け取ることはできません。リマインド機能を使用したり、カレンダーに書いておくなどの対策をしましょう。
まとめ
ポケットwifiの速度満足していない方は、まず使用しているポケットwifiがどのくらいの速度を出しているのかを確認して、本当に低速なのかを調べましょう。低速であれば、ポケットwifiを買い替える必要があります。速度制限を気にせずにポケットwifiを利用したいという方には、無制限プランがおすすめです。自分に合うポケットwifiを見つけて、快適にインターネットを使いましょう!
※追記:モバイルルーターのおすすめランキングが気になる方は、関連記事をチェックしてみてください。